まるく堂の〇〇やろうぜ!

ニュースや日々の生活において思う事を綴っていくブログです。

視覚障害を持つ人達でもマンガが読める「ShapeReader」システムとは?

スポンサーリンク

目次(文字数:2200字前後)

「ShapeReader」システムとは一体…?

 

こんな記事を見つけました…

 視覚障害者がマンガを読める「ShapeReader」のシステムとは?

the-digital-reader.com

上記記事では、

視覚障害を持つ方でも漫画が読めるという、「ShapeReader」と言うシステム

が紹介されています。

 

通常ならば、「絵」という情報を、目の不自由な方々に認識させるというのは不可能に近い事ですが…

 

どうやって漫画を読ませるのか?

視覚障害者の方が情報を認識する手段には、音だったり、触感だったりいくつか存在しますが、

最も代表的なモノの一つに「点字」があります。

 

点字は基本的に6つの点を1グループとし、その並びによって一つの文字として認識させます。

f:id:marukudo:20160810102438j:plain

点字入門より画像参照

 

↑例えばこんな感じですね。基本はアルファベットでも中国語でも、

この6つの点ルールは変わらない様です。

(濁点等は2グループ使う時もあります。)

 

ただ、従来の「点字」では小説などの文章は表現できても、そのビジュアルがメインになる漫画を表現させる事はできません。

 

そこで現在、考えられてるのが「ShapeReader」というシステムなのです。

 

「ShapeReader」のしくみ

これまでの「点字」は主に「表音文字」を表すのに使われています。

表音文字は、文字そのものに意味は無く、発音を重視した作りです。

アルファベットやひらがな、カタカナが良い例ですね。

「あ」や「A」等、文字1つを見たところで、

何を意味するのかは全くわかりませんよね?

 

これに対して、文字そのものに意味がある「表意文字」というのもございます。

日本や中国で使われる「漢字」がそれにあたり、

「外」とか「池」とか、それを見るだけで何を意味するのかがわかる文字の事を言います。

 

「ShapeReader」とは簡単に言えば

「点字」を「表意文字」で表現するシステム

という事です…

 

それはどういうことかと言いますと

下のサイトを見て頂くと少しわかりやすくなると思います…

www.shapereader.org

 

下の画像は上のサイトをGIF画像にしたモノで、

「ShapeReader」のシステムを利用して作られた

「Arctic Circle」という点字漫画です。

f:id:marukudo:20160810104215g:plain

画像を見ると、様々なパターンの模様が彫られています。

その模様一つ一つに意味があり、例えば一番上の真ん中の模様は、

この漫画の主人公である「ブルース・ペリー(Bruce Perry)」を表しています。

他にも「セイウチ(walrus)」や、「足跡(Footprints)」等もありますね。

 

つまり、視覚障害者の方に絵そのものを伝えるワケでは無く、

その点字自体が、すでに何らかの象徴を表し、それらの組み合わせで絵画を想像してもらう

という主旨の様です。

 

この、世界初と言ってもいい点字漫画「Arctic Circle」は、

全57ページあり、木版を彫って作られているそうです。

f:id:marukudo:20160810105506j:plain

これが漫画の一部です。

何が書かれてるのかはちょっと私にはわかりませんけど…

 

ただし、問題は山積みらしい…

これまでの点字の常識を覆してしまいそうなこの「ShapeReader」ですが、

実は問題もあるようです…

 

その1 一から覚えなければならない

新しい事を始めるには、それを1から覚えていかなければなりません。

それまでの点字とは違う知識が必要になるので、流暢に読み進められるようになるには時間がかかりそうです。

 

その2 覚える単語が多すぎる

外国人にとって、中国や日本の漢字は覚えるのが非常に難しいと言われています。

その原因の一つには、

尋常じゃ無いほど単語が多い!

と言うことが挙げられます…

 

表意文字とは、いわば特定のシチュエーションを文字に含んだ言葉です。

人の生活においては、シチュエーションはそれこそ星の数ほどあり、

必然的に、その状況を表す言葉の数も多くなってしまうのです。

 

それは「ShapeReader」にも全く同じ事が言えるのです。

 

その3 複製が困難

「ShapeReader」を使った初の漫画「Arctic Circle」は、全57ページ分が、木版で彫られています。

またそれを読むための参考書というのも存在するようですが、それも木版で作られているため、複製を作るとなると非常に高価になってしまい、また時間も掛かってしまうようです。

 

確かに、誰でも気軽に、手頃な値段でそれを学べないと覚える気にはなりませんよね…?

 

まとめ:普及はまだまだ先か…?

点字としてはかなり画期的な「ShapeReader」ではありますが、

普及するかどうかは、まだ解決すべき問題も山積みのようです…

 

「点字」に関しては、「点字専用のタブレットPC」が開発中の様です。

 

f:id:marukudo:20160810191459j:plain

点字の部分がポコッと浮かび上がって変化するのがスゴいです…

2016年末にリリースと言うことで、こちらの方が先になりそうです!

 

「ShapeReader」の方も、こうした形で電子書籍リーダーを使えればいいんですけどね。

それでもまだ研究中ではあるらしいので、今後に期待ですね!

 

以上です…

 

従来よりも30g軽くなり、RAM容量も2倍の512MBになったKindle!!