とあるゲームの悲劇…
こんばんは、まるく堂です!
こんな記事を見つけました…
PCゲームの通信販売を行っている大手サイト「Steam」で有料配信されている、
「Summer of '58」と言うゲームが、ある事で話題になっています。
このゲームはホラーゲームで、EMIKA_GAMESという開発スタジオが製作しています。
開発スタジオと言っても、開発者は1名だけなのだそうで、
いわゆるインディーズのゲームです。
トレーラーを見る限り、とても一人で作ったとは思えないクオリティです。
ゲーム自体も非常に好評の様です。
ところが、開発したEMIKA_GAMESによりますと、
「次回作の開発を断念」し、
ゲーム開発からも引退する旨のツイートを
残しているのです。
原因は「度重なるユーザーによる返金」でした。
ゲームが非常に好評にもかかわらず多くの人が返金?
と、不思議に思う方も多いと思います。
実はこれはSteamの返金システムが関係していたのです。
Steamでは、購入した日から2週間以内、そしてプレイ時間が2時間未満であれば、
「理由は問わずに返金できる」と言うシステムがあります。
そして実は「Summer of '58」は平均90分ほどでクリアできる様になっています。
これは開発者さんが最後まで飽きずにプレイできるようにと意図して短く設定されたものでした。
しかし、それが仇となってしまいます。
多くのユーザーが90分でクリアした後、
Steamの制度を利用して返金をしてしまったのです。
もちろん返金されると開発者の収入は減ってしまいます。
この事態に開発者の方はショックを受けてしまった様です。
次回作のゲームの開発資金も足りなくなり、ゲーム製作も引退すると発表したのです。
この記事を読んで、本当に悲しくなりましたね…
ジャンルは違うとは言え、私もKindleで電子書籍を出版したりしてますが、
一つの作品を作るって本当に大変な事なんですよね。
クオリティを高めれば高めるほど根気も要りますし、時間もかかります。
もちろん、どんなに一生懸命作ってもそれが世間的に評価されない場合だって多々ありますが、今回の場合は「非常に好評」なゲームであって、しかもその対価が開発者さんに回ってこないと言うのが本当に残念でなりません…
ただ、今回のケースの難しいところは、
Steamの返金システムも決して悪くはない、と言う点です。
そのゲームが自分の好みかどうか知るには、まずは購入しないといけませんし、
ある程度プレイしてみないとわからない部分もあると思います。
やはり2時間くらいプレイが目安なのかも知れません…
でも、2時間以内でクリアできる事を想定しているゲームの場合には
今回の様に返金システムが非常に不利に働いてしまいます。
じゃあ、どうすれば良かったのかを考えると、私も良いアイデアがなかなか浮かびません。
例えば「エンディングを見た時点で返金不可にすればどうか?」とも思いましたが、
そうなったらそうなったで開始10分でエンディングになっちゃうクソゲーがきっと量産されてしまう事でしょう。
現時点では、クリアまでの総プレイ時間が2時間を過ぎることを前提にゲームを製作するしかないのかも知れませんね。
何か隠し要素とか、周回要素などがあればもう少しプレイ時間を伸ばせて、今回の様な事態は回避できたのかも?
ユーザーの方でも、もしもプレイして面白いと思ったのならやはり返金はしないでもらいたかったとは思うんですけどね…
特にその人の次回作にも期待するならなおさらです。
結局はその対価がもらえずに、せっかくの才能を潰してしまうだけですから…
ただ、今回の件で初めてEMIKA_GAMESのゲームを知った方も多いらしく、ツイッターやyoutubeでも開発者さんに対する励ましや、「ゲーム購入しました」と言ったメッセージも多く見受けられたので、なんとか気を取り直してゲーム開発を再開してもらえればいいなと思います。
以上です…