「名曲の無駄遣い」と言われる程のメロディセンスの持ち主、レキシ!
最近になって感じた事ですが…
年を取ってくるとラブソングって受け付けなくなりますね…
昔は、自分の淡い恋心と重なっているような曲を聴いて、一喜一憂したりしてた事もありましたけど、そんなトキメキも無くなってしまった様に思います…
音楽の趣向が変わったのかも知れませんが、普遍的なテーマを歌ったモノの方が確実に好んできてます。
そこで…
少し前に日テレの「ZIP」で紹介されて、最近興味を持ち始めたミュージシャンを紹介したいと思います。
その方の名前は「レキシ」と言います…
「レキシ」プロフィール
レキシこと池田貴史(いけだ たかふみ)
1974年2月15日生まれ、福井県鯖江市出身。専門学校在学中に「インド池田と紙袋たち」を結成。専門学校卒業後、同郷で同級生であった竹内朋康、沢田周一、および永積タカシらに誘われ、1997年にSUPER BUTTER DOGのキーボード担当としてメジャーデビュー。デビュー当時からアフロヘアーがトレードマーク。忌野清志郎や椎名林檎などの楽曲提供、ライブサポートなどの活動も行っている。2004年からは中村一義らとともに100sに参加している。
wikipediaより
アフロヘアーが非常に特徴的ですね!
元々はキーボードをされていた様ですが、「レキシ」としてデビューしてからはその名の通り「歴史」に関係ある事を歌っています。
そのメロディ製作のセンスには定評があり、よく彼を表す際には
「名曲の無駄遣い」という言葉が用いられます。
果たして、どんな曲を歌っているのでしょうか?
今回は「レキシ」の最新アルバム「Vキシ」(ぶいきし)を中心に紹介していきます。
楽曲紹介
レキシのアルバムには毎回、豪華なミュージシャンが製作に参加しています。
そのコラボも作品の魅力となっています。
SHIKIBU feat. 阿波の踊り子
女性ユニットのチャットモンチーがバックコーラスとして参加した楽曲で、
「源氏物語」の作者として知られる「紫式部」をモチーフに作られています。
「しきしきブンブン、しきブンブン、むら~さ~き~」のフレーズが妙に頭から離れない、クセになってしまう曲です。
PVでは八嶋智人(やしま のりと)さんと追いかけっこをしていて、なぜか池田さんが紫式部役を演じています…
レキシ - SHIKIBU feat. 阿波の踊り子(チャットモンチー) Music Video +「Takeda' 2」 Rec映像 - YouTube
めっちゃ楽しそう…
寺子屋FUNK feat. シャカッチ
ファンクの帝王、ジェームズ・ブラウンを思わせるような、非常にファンキーな曲になってます。
歌詞は「寺子屋」を連呼してるだけなのですが、これがかなり強烈なインパクトを残します。
「学べ、歴史、子供達」と子供達に向けたメッセージも含んでいるのが好印象!
KMTR645 feat. ネコカミノカマタリ
5人組ロックバンド「キュウソネコカミ」とのコラボ作品で、
「大化の改新」で有名な「中臣鎌足(なかとみのかまたり)」をテーマにした曲です。
この曲のサビの部分「キュッキュッキュッ…」の部分は、イルカの鳴き声を表していて、蘇我入鹿(そがのいるか)と掛けている様です。
スピード感もあって、聞いててスッキリします。
レキシ - 「KMTR645 feat. ネコカミノカマタリ」 Music Video+メイキング - YouTube
古今 to 新古今
冒頭部分で、
「古今和歌集(こきんわかしゅう)」と「新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)」、のどちらが好きか?
というインタビュー的な会話が入っているのですが、まるでCDの好みを答えてるような妙な応答に思わず笑ってしまいます。
ただ、途中でいきなり伴奏がドーンと入るので、会話に聞き入ってた際は少しビックリすると思います。
狩りから稲作へ feat. 足軽先生・東インド貿易会社マン
縄文土器、弥生土器、どっちが好き?
と、こちらもリスナーに訴えかける曲です。みなさんはどっちが好きですか?
って…
どんな違いがあるかもよくわからないので、私には答えられないですけど…
稲作が伝わり始めた弥生時代(一説には縄文時代後半)あたりの事を歌った曲です。
曲中に「高床式」「ねずみがえし」というフレーズが出てくるのですが、
その歌い方が非常にクールで、逆に笑っちゃいます…
こんなにもこの言葉をかっこよく歌ってる曲はコレしかないです!絶対!
ちなみに曲タイトルの「足軽先生」とは「いとうせいこう」さんの事です。
Takeda' 2 feat. ニセレキシ
インドの楽器「タブラ」を用いて、その場で池田さんのつぶやきに合わせて演奏する、即興で作った様な曲ですが、これが非常に面白いです!
内容は、武田軍が織田軍に大敗をしてしまった「長篠の戦い(ながしののたたかい)」を歌ったモノと思われます…
が!途中からアルパカが出てきたり、世界観が崩壊し始めます…
「〇〇だな~」という韻を踏んだ歌詞とそのリズムが心地よく、実は非常に計算されて作られているのがわかります。
旧石器ベイベ feat. 足軽先生
自分が恋心を抱く女性が持っている旧石器が、以前自分が渡した旧石器ではないか?と疑う歌です…
こう書いてしまうと何だかよくわからないですが、
片思いの男性の「悲しい優越感」とでもいうのでしょうか?それがよく表現されています。
「旧石器」と「急接近」という語呂合わせも、思いつきそうでなかなか思いつかないです。
恋を歌った曲ではあると思うのですが、時代背景的にあまりラブソング感を感じないので好きです…
やぶさめの馬 feat. ハッピー八兵衛
「アジアン・カンフー・ジェネレーション」の後藤正文さんとのコラボ曲です。
男の子の淡い恋心を、馬に乗りながら的を射る「流鏑馬(やぶさめ)」に例えて歌っていますが…
その発想力に脱帽してしまう曲です。
実際の流鏑馬の描写と「ハートを射止める」という、そのシチュエーションの重なりにも感心してしまいます。
刀狩りは突然に
「元サヤ」という言葉を聞くと、ある理由で別れてしまった男女が再びヨリを戻すことを連想してしまいますが、
この曲は「刀狩令」で実際に刀を奪われてしまった男の悲哀を歌っています。
実物の「元サヤ」を恋しがっているのです…
この歌詞に出てくる「あいつ」とは刀狩令では一番有名な「豊臣秀吉」の事ですね。
実はかなりスケールの大きい曲です。
最後の将軍 feat. 森の石松さん
「アナと雪の女王」の挿入歌「Let It Go~ありのままで~」以来、久々にその歌声を披露する松たか子さんとのコラボ曲です。
別れ行く2人のカップルを、徳川家の最後の将軍「徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)」になぞらえて歌った曲です。
PVでは池田さんと夏帆さんが演じています。
レキシ - 「最後の将軍 feat. 森の石松さん」 Music Video+メイキング - YouTube
まとめ:歴史に詳しいともっと楽しめるかも?
こうしてまとめてみると、結構ラブソング多いですね…
まあ、メインのテーマは「歴史」って事でセーフです、セーフ…
個人的にはまだ「Vキシ」しか聞いていないので、今回はこのアルバムしか紹介できませんでしたが、非常に名曲揃いだと思います。
歴史に詳しくなくても、もちろんスッと受け入れられる魅力がこのアルバムにはございますが、歴史を知るともっと楽しくなるかも知れません。
私自身はこのアルバムのおかげで、ちょっと歴史に興味を持ち始めました。
一番好きなのが「Takeda' 2 feat. ニセレキシ」なのですが(この曲はシングルのカップリング曲です。)
武田軍と織田軍は実際はどんな感じで戦ったのだろうか?
なんてちょっと調べたくもなったりしてます。
みなさんもぜひぜひ聴いてみて下さい!!
以上です…
↑ジャケットの文字は毎回、ご本人が書いているそうです…