まるく堂の〇〇やろうぜ!

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ボブ・ディラン氏のノーベル文学賞受賞で「音楽は文学なのか」小一時間悩む…

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 目次(文字数:2700字前後)

今回のノーベル文学賞は波乱尽くめ?

こんな記事を見つけました…

www.afpbb.com

日本では村上春樹さんが受賞するか否かで

毎年話題になるノーベル文学賞ですが、

今年はサプライズと言って良いほど意外な方が受賞しましたね…

まさかボブ・ディランさんとは…!

 

ボブ・ディランとは?

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wikipediaより参照

 

「風に吹かれて」、「ミスター・タンブリン・マン」、「ライク・ア・ローリング・ストーン」等、

1962年のデビュー以降、数々の名曲を世に生み出してきたアメリカのミュージシャンです。

 

これまでにもグラミー賞やアカデミー賞等、名だたる賞を獲得してきたディランさん。

彼がモノスゴイ方だというのは、誰もが認める事だと思います…

 

が!!

彼のノーベル文学賞受賞が、果たして妥当なのかどうか、

賛否が分かれる事態になっている様です。

 

ノーベル文学賞とは?

wikipediaを参照にすると、

ノーベル文学賞(ノーベルぶんがくしょう)はノーベル賞6部門のうちの一つ。文学の分野において理念をもって創作し、最も傑出した作品を創作した人物に授与される

という事です…

 

特に一つの作品というワケではなく、文学の分野で著しい活躍をされた方を

称えるために贈られる様です。

 

そこで疑問なのが

音楽は文学なのか?

って事ですね…

そこがモヤモヤしてしまうので、賛否が生まれてきてるのだと思います。

 

音楽は一番初めの創作物?

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個人的には、音楽は人間が一番始めに作った芸術だと思ってます。

文字の無かった時代、人間は口頭で意志を伝えるしかありませんでした。

 

ある時、人は音程の上げ下げや間合いによって、ハーモニーが生まれることを知ります。

それはきっとまだ音楽とも呼べないシロモノだったかも知れませんが、

確実に原型となるものだったハズです。

 

月日が経ち、やがて文字が生まれ、より多くの人に情報を伝える事が可能となり、

それにつれて、リズムや旋律に言葉を載せた「曲」という概念が生まれ、

今現在の音楽を形作っているのだと思われます。

 

順序的に言うと、音楽は文学よりも先に生まれたモノと推測できます。

 

音楽も文学と言っていいらしい…

それでは

文学とは何か?

と言うことですが…

 

これもwikipediaを参照しますと…

文学(ぶんがく)とは、言語表現による芸術作品のこと。文芸ともいう。それらを研究する学問も文学と称されるが、これについては文芸学で扱う。狭義には、詩・小説・戯曲・随筆・文芸評論などを典型的な文学の例とする。

という事です…

 

「言葉表現による芸術作品」

はっきり陳述されている様でいて、じつはかなり抽象的ですね。

小説はもちろんOKですが、随筆、詩でも何でも、

とにかく「言葉」を使ったモノなら基本的にOK!

という感じですね…

 

「戯曲」という舞台の台本的なモノも対象になるという事なので、

そう考えると「音楽」というのも一つの文学と考えられる事もできそうです…

「戯曲」だって音楽に関する表示はするでしょうし…

 

「言葉表現による芸術作品」という言葉だけで考えて見れば

音楽も当てはまる、と言えると思います。

 

けれど…それで本当にいいの?

理屈ではわかりますが、個人的にやはり妙に納得できない部分があるのは事実です。

 

デヴィ夫人はあからさまに、今回の受賞について批判的なコメントをしてますね…

news.livedoor.com

 

デヴィ夫人の考えでは…

ここで、音楽の歌詞が文学か否かを尋ねられたデヴィ夫人は、「文学だと思わない」と答える。その理由は、文学とは「何百ページのもの」「非常に高貴な流れ」「場面、場面が表現力が素晴らしいもの」「読む人は頭の中に情景を描く」ものなどと、とらえているからだという。

という事の様です。

確かに「文学」と聞くと、枚数の多い小説のイメージを持つ方が大半だと思います。

なので「音楽」となると、まるで違うジャンルじゃないかと思ってしまうのは無理もない事です。

 

ただ、デヴィ夫人は「詩」も文学ではないとおっしゃってますが、

そもそもノーベル文学賞を最初に受賞した方はシュリ・プリュドムという詩人です。

ノーベル文学賞 - Wikipedia

 

その後も様々な詩人の方も受賞されてるので、「詩」は文学という事でいいんじゃないですかね?

 

「音楽」作品が受賞する意味

さて、問題は「音楽」ですよ!

「音楽」がノーベル文学賞を受賞した。

これはもう事実なので仕方がないですけど、

この瞬間に「音楽は文学」と認められた事になります。

 

ただ、

例えばグラミー賞とかMTVアワードで、

急に村上春樹さんの作品が選ばれたとしたら、みんな目が点になって

「ハ?」

って言うと思うんです。

「いやいや、それ文学じゃん!!

音楽じゃないじゃん!!」

と…

つまり「音楽は文学」であるけれど

「文学は音楽じゃ無い」って事ですね…不可逆なんです…

 

と、ちょっと理不尽に感じつつも…

今後はミュージシャンの方もノーベル文学賞を受賞する可能性が高くなると思われます。

思いつくだけでもビートルズとか、クイーン、ローリング・ストーンズとか、

偉大なミュージシャンはたくさんいるわけですから…

 

そうなると、従来のイメージとしての「文学」を執筆してきた

小説作家さんなんかはますます受賞する確率は低くなります。

世界中の人が候補で、毎年1人しか選ばれない時点で天文学的な確率ですが、

そこからさらに低くなっちゃうワケですよ…

 

いいのか?それで!!

と、私は疑問に思っちゃうんです…

 

なんなら「ノーベル音楽賞」なんかを新たに新設して、

ジャンル分けした方が良かったのではないでしょうか?

 

まとめ:当のボブ・ディランは全く気にしてないらしい…

今回の受賞を受けて、ボブ・ディランさんは、さぞ喜んでいると思いきや…

www.asahi.com

スウェーデン・アカデミーを完全無視!!

騒いでるのは周りだけ…ってヤツです…

 

もともとボブ・ディランさんって反体制の姿勢を取ってる人じゃなかったでしたっけ?

そんな人に権威ある賞を与えても、こうなるのは目に見えていたのではないでしょうか?

 

むしろ奇をてらったスウェーデン・アカデミーの方に

非があると思います。

 

今後はミュージシャンも対象になるだろうし、

作家さんはますます受賞し辛くなるし、

実はあんまり良い事ないんじゃないでしょうか?

 

と、全く自分に関係ない事を小一時間悩んでしまいました…

 

以上です… 

村上春樹はノーベル賞をとれるのか? (光文社新書)

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