まるく堂の〇〇やろうぜ!

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アメリカ映画と原爆との距離:考えるきっかけとしての「バーベンハイマー」

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こんばんは!まるく堂です!

 

こんな記事を見つけました!

news.biglobe.ne.jp

最近、アメリカで起きたニュースが世間を賑わせています。原爆の父として知られるロバート・オッペンハイマーをモデルにした伝記映画『オッペンハイマー』と、バービー人形を主人公にした実写コメディ映画『バービー』。

作風がまるで正反対の作品が2023年7月に同時公開され、その盛り上がりから新たな造語「バーベンハイマー(Barbenheimer)」が生まれたといいます。

そうした動きの中、ファンが製作した原爆投下を軽視するようなネットミーム(ネタ画像)に対し、映画『バービー』のアメリカ公式「X(Twitter)」アカウントが、ハートマークを使うなど好意的な反応やコメントを返した事から大騒動に発展したのです。

↑当時投稿されていたものです。

公式から「It's going to be a summer to remember (忘れられない夏になる)」とリプライが送られています。(現在は削除済みです。)

 

日本人とアメリカ人、原爆への考え方の差異

1945年、第二次世界大戦時、広島と長崎に落とされた原爆によって亡くなられた方は50万人にも及ぶと言われています。戦後78年が経過し、当時の事を経験された方も少なくなっているものの、その恐ろしさは後世に伝わっています。

個人的には原爆投下と言う行為は「日本人に対しての究極の人種差別であり、大量虐殺」だと思っています。日本人の心には大きな傷跡となって残ってしまったほどのこの恐ろしい破壊兵器を、打ち落とした当のアメリカでは簡単にジョークとして使えると言う事に、日本人との意識の差を感じた方も多いのではないでしょうか?

さらにはSNS等で怒っている日本人に対して「日本人はジョークを理解していない」と言い放つアメリカの方もいる様です。 

agora-web.jp

どうしてこうした意識の差異が起こるのか?

私はこうした意識の差異が起こるとき、その出来事との「距離」と言うのが一つのキーワードになっていると考えています。

今回の「原爆」に関してだけ言えば、時間こそ経過しているものの多くの日本人が「被害者」としての意識があり、原爆との意識的な距離は近いと思います。

一方で、実際に原爆を撃った当事者であるはずのアメリカにとっては遠い過去の出来事であり「原爆を撃ったのは戦争を止めるためだった」と言う「正義の戦争」としての意識を持っている方も多く、原爆との意識的な距離は遠いのだと考えざるをえません。

人は、その出来事との「距離」が遠ければ遠いほど、それをジョークにできるし笑い合ったりもできるんですよね。

 

例えば、何か悲劇的な事件を題材にした映画があったとします。

その事件の当事者や関係者、親戚、知人と言った方々はその映画を楽しむことなんてまず無いでしょう。おそらくは鑑賞する事さえ拒むはずです。

一方で、その事件と全く関係のない、「距離」が遠い人々はそれをエンターテインメントとして楽しむ事ができる訳です。

それらの全てが悪い事だと思ってる訳ではありません。

私自身も、直接関係のないそんな海外の悲劇を題材にした映画を何本もエンタメとして楽しんできたと思います。

 

また、思いつくもので言えば、例えばロシアとウクライナの戦争についても2022年の勃発当時は毎日の様にニュースになっていましたが、ここ最近ではその頻度も極端に減った様に思います。
戦争ですのでおそらくは毎日両国で人が亡くなっているはずなのに、日本にとってはどこか他人事の様になっています。その関心度の低さはまさに「距離」が遠いせいなのかも知れません…

こんな感じで、日本以外の海外の方にとっては今回の原爆関連のネタも特に深く考えず楽しんでいただけなのでしょう。

まあ、もちろん日本人の多くは笑えるはずもありませんが…

 

「人の口に戸は立てられぬ」と言うのと同じ様に、人の考え方と言うのもそう簡単には変えられません。

世の中には多種多様な考え方があり、今回の様に「原爆ネタ」を楽しむ人々がいると言うのもそれはそれで仕方がない部分ではあると思います。

ただ、映画「バービー」の公式のSNSアカウントで好意的なリプライをつけて反応したと言うのが、非常に残念です。

その行為は「公式見解」とほぼ同意ですもんね。

ここさえ無反応でいてくれれば、一般ユーザーによる単なる悪ノリの流行だけで済んだのだと思います。もちろんそれに怒る日本人の方々もいたと思いますが、ここまでの炎上にはならなかったと思います。

私自身、今回の出来事について怒っている訳ではないと書きましたが、少々不愉快ではありました。

それは日本人である以上仕方無い部分ではありますね…

 

原爆について語る事はかなりデリケートなところではあります。

個人的にも原爆・核兵器なんてもちろんイヤですし、世間でよく謳われている「核兵器根絶」と言う考え方は決して間違ったものではないと思います。

かといって核兵器が全て根絶されたらされたで、すぐに他国から侵略を受ける可能性も高くなるでしょう。日本は現状「核の傘」に守られてる状態であるとも言え、これがまた、立場として何とも歯がゆい状態が続いています。

過去に多くの日本人の命を奪った兵器が、現在の日本人の命を守っている。

しかも、保有しているのは原爆をジョークにできるくらいに兵器に対して意識的な「距離」の遠い人達…

 

ああ、こりゃいつかはまた核兵器がどこかで使われるかもな…と、

今回の件でどうしても感じちゃいますね。

そして、今はただ「かりそめの平和」を過ごしてるだけなのかも知れないと言う思いも強まってきた様にも感じます。

ただ、今回の「原爆ネタ」炎上騒動によって、例年よりも戦争や原爆について考える機会が増えたと言う点に関しては数少ない良かった点の一つではあるのかも知れません。

 

本日は8月9日、長崎に原爆が投下された日ですね…

そして今年も、78回目の終戦記念日(8月15日)を迎えようとしています…

皆さんは今回のニュースについてどのように感じましたか?

 

以上です…