こんばんは!まるく堂です!
こんな記事を見つけました!
アイルランド出身の世界的なロックバンドU2(ユートゥー)の
「ボノ」さんと「ジ・エッジ」さんが、ウクライナの首都キーウの地下鉄の駅で
電撃コンサートを行った模様です。
現在、地下鉄は避難用シェルターとして使われており、
およそ100人の市民の方々がボーカルのボノさんの声に聞き入っていたと言う事です。
いつ襲撃されるかも知れない危険も省みず、
現地の人達に歌を届けるのは、とても勇気がいる事だと思います。
今回のコンサートは、かねてからU2のファンであった
ゼレンスキー大統領のたっての願いで実現したものだそうです。
とても感動的な話なのですが、
ただ、ちょっとだけ「ん?」って思った事がありまして…
それはボノさんが、地下鉄で避難している方々に向けて発した言葉です。
「今夜もウクライナの空に銃声が響くだろうが、あなたたちは最後には自由になる。彼ら(ロシア軍)あなたたちの命を奪えても、誇りを奪うことはできない」
これはU2の代表的な曲である「Pride(プライド)」と言う曲の一節から引用されたみたいです。
Free at last, they took your life
(ついに自由をつかんだ。奴らはあなたたちの命を奪ったけど)
They could not take your pride.(あなたたちのプライドだけは奪うことはできなかった。)
歌詞としてはすごく良い響きで、
勇気が出る歌ではあるのと思うのですが、
実際に言われた避難民の方々はどう思ったのかが
すごく気になったんですよね…
特に私が引っかかったのは
”あなたたちの命を奪えても”の部分です。
もしも私が自分に向けて言われた言葉だったとしたら感謝をしつつも、
「え、オレ達、死んじゃうことが前提なの?」って
すごくモヤモヤしちゃってると思うんですよね…
歌が「応援歌」の役割が強いのは
歌詞に抽象性があるからだと思っていて、
ついに自由をつかんだ。奴らはあなたたちの命を奪ったけど
あなたたちのプライドだけは奪うことはできなかった。
↑こうした歌詞も、例えば仕事で失敗して後が無くなってしまった時でも、
最後までプライドを通して頑張ってみよう!!とか、
みんなに悪口を言われてかなり心がへこむけど、気を強くもって立ち向かおう!
とか、それぞれが自分の境遇に置き換えて曲を聴くことができます。
でもそれは平和時の話であって、
現在ウクライナの方がこの曲を聴いたら、
何にも置き換えられず、歌詞は本当にそのまま通りの意味を持ってしまい、
「命を奪う」なんて言葉も本当に「死」を表してしまうんですよね…
もしも、これが現在も国を守るために戦場の最前線で頑張っている
兵士の皆さんに向けられて言われたんだとしたら、
ひょっとしたら士気も上がっていたかも知れませんが、
その場にいたのは一般の市民の皆さんです。
そう考えると、どんな気持ちでボノさんの言葉を受け止めたのだろう?と…
私自身としてはどうしても「死」がチラついてしまって、
ちょっと疑問に思ってしまったワケです。
まあ、考えすぎですかね…?
おそらく、ほとんどの方は普通に喜んでいたと思いますし、
私自身の考えと、海外の方々の考え方って
かなり違う部分もあったりしますので…
(↑ウィル・スミスさんのビンタ事件でよくわかりました…)
もちろん、今回のU2のサプライズ来訪はウクライナの方々はおろか、
世界中の人達をも勇気づけたニュースであることは間違いありません。
おそらくロシアの中にもU2ファンの方々はたくさんいるでしょうし、
彼らのウクライナ来訪のニュースを知れば、より反戦を訴える人達が増えてくるかも知れません。
(ネット規制でこのニュースが流れてないかも知れないけど…)
なので、私自身も全く彼らを批判する気は全くないですし、
むしろ尊敬に値する、勇気ある行動であるのは間違いありません。
ただ一つ、
避難してる皆さんだって、ウクライナの勝利を信じつつも、
絶対に生きたいと強く願ってるはずです。
だからこそ、
彼ら(ロシア軍)あなたたちの命を奪えても、誇りを奪うことはできない
この部分は直接的に死を連想させてしまいますし、
応援歌の様でいて、逆に残酷さを感じてしまったのです…
例えば、日本でもどこかの国が侵略してきて
避難シェルターに逃げ込むしかない状況になった時、
誰もが知ってる世界的ミュージシャンが日本を訪問して、
彼らはあなたたちの命を奪えても、誇りを奪うことはできない
と言われたら、皆さんだったらこの言葉をどう受け止めるでしょうか?
以上です…