まるく堂の〇〇やろうぜ!

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タイタニック号の悲劇がまた繰り返される、潜水艇ツアー事故

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こんばんは!まるく堂です!

 

非常に衝撃的な事故が起こってしまいました…

www.nikkei.com

1912年に北大西洋で氷山と衝突し約1500人もの死傷者を出し沈没したイギリスの豪華客船「タイタニック号」。

その船体は引き揚げられること無く、約110年の時が経った今でも、

海底に沈んだままとなっています。

 

アメリカの観光会社「オーシャンゲート社」は運航する潜水艇「タイタン号」で、

2021年よりタイタニック号の沈没現場を訪れるツアーを実施していました。

wikipediaより画像参照

 

しかし2023年6月18日頃、5人を乗せたタイタン号は、潜航後1時間半が経過した時点で連絡が途絶えてしまいます。

酸素も96時間しかもたない中、懸命の捜索が続けられていましたが、

アメリカ沿岸警備隊はタイタニック号の残骸付近でタイタン号の破片のようなものを発見したと発表しました。そしておそらく「壊滅的な爆縮(Catastrophic Implosion)」が起きた事も示唆しています。

それを受けて、運航会社は「5人全員が死亡したとみられる」と発表しました。

 

「壊滅的な爆縮(catastrophic implosion)」とは何か?

今回の悲劇的な事故で、非常に印象的だったのが

「爆縮(implosion)」と言う言葉でした。

「爆発」は聞いたことがある方が大半だと思いますが、

「爆縮」と言う言葉は私も初めて聞きました。

 

「爆発」と「爆縮」にはそれぞれ違いがある

 

まずは「爆発(Explosion)」についてですが、

熱・光・音等の内部に蓄えられた圧力が内側から外側に放出されるのが特徴です。

下の画像の様に放出された圧力により、容器が外側に向けて飛散したりします。

 

一方で、「爆縮(Implosion)」は、

容器の外側に生じている膨大な圧力が一気に内部にかかり、破壊する現象の事を言います。

例えば下の様な容器だと、ぺしゃんこに凹む可能性が高いです。

外の方が圧力が強いと言うのはまさに海中なんかがそうですよね。

海の場合は、潜っていけば潜っていくほど水圧が強くなりますし…

 

「爆縮」はどのくらいの規模だったのだろうか?

今回の事故の原因はまだ不明瞭なままですが、

「壊滅的な爆縮(Catastrophic Implosion)」と言う言葉から、

かなり強力な爆発の様なものが起きたのは想像に難くありません。

 

それではどのような現象がタイタン号に襲いかかったのでしょうか?

こちらの動画は、おそらくこの様な事が起きたのでは無いかと言う

シミュレーション動画となっています。

この動画のコメントを読むに、実際にこの通りの事が起こったのかどうかは賛否両論ある様です。

ただ、仮に間違いだったとしても、実際に5人の方が亡くなられたのは事実なので、

似たような事象は起きたのかも知れません。

 

今回のタイタン号は水深3800m地点で連絡が取れなくなったと言う事です。

水深3800mはだいたい380気圧になるので、

1平方cmに380kgの力がかかると言う計算になります!!

例えば、指の上に380キロのものが乗ってる様なもので、

それがどんな状態なのかちょっと想像もつきませんし、

そんな圧力を人体が耐えられるわけもありません。

動画では一瞬で機体が粉々になっているので、おそらく5人の方々は逃げる間も無かったのかも知れませんし、逃げ場そのものが塞がれているわけなので、もはやどうしようもない状況だったと言えます…

 

事故の原因は何だったのか?

一説にはタイタン号の「のぞき窓」の強度が1300メートルまでしか耐えられなかったからではないか?と言う話もある様です。

 

オーシャンゲート社のある元社員は数年前にこの問題に気づき、

安全性の問題を同社に警告したのですが、

逆にその社員がクビになってしまいます。

www.mashupreporter.com

 

また、タイタン号の製造に使用されていた素材カーボン・ファイバーは、

使用期限切れのものをボーイング社から大幅な割引価格で入手したと言う事が、今回の事故の犠牲者であり、オーシャンゲイトCEOのストックトン・ラッシュ氏が

自身の口から語られていたようです。

news.yahoo.co.jp

ただ、ボーイング社はタイタン号との関与について「ボーイングはタイタン号のパートナーではなく、設計や製造もしていません。オーシャンゲイトまたはCEOに複合素材を販売した記録もありませんでした」と否定しています。

どんなやりとりがあったのかはわかりませんが、ここでちゃんと言っておかないとボーイング社にも問題が飛び火してしまう事を恐れてこのコメントを公表したのだと思われます。

 

・のぞき窓は水深1300mしか耐えられない

・カーボン・ファイバーは使用期限切れで耐久性に不安

もしもこれらの懸念が本当だとしたら、

タイタン号は水深3800mだと到底耐えられない構造になっていたと思われます。

これまで何度か、このタイタニック号観光のツアーは行われ、

その度に無事に帰還してはいましたが、それはただ運が良かっただけで、

今回の事故は起こるべくして起きてしまったのかも知れません。

 

もしも、そののぞき窓に少しでも亀裂が入ってしまったら、

そこから「爆縮」が起きる可能性は十分にあったと思います。

それはあっという間の出来事だったのかも知れません。

 

過去に警告があったにもかかわらず、問題提起した従業員を解雇してまで

ツアーを続行し、ここまでの大事故を起こしてしまったタイタン号。

それはもはや人災の様にも思えてきます。

 

タイタニック号の沈没から110年以上も経過しているのに、

またも同じ事が起きてしまったのは残念としか言いようがありません…

亡くなられた5人の方々のご冥福を祈るばかりです…

 

以上です…